介護業界でずっと働いてきて40代にもなるとさすがにベテランと言われるようになり、働いてきた現場では貴重な人材としての地位を確立できる。しかし、そのときに転職しようと考えて失敗してしまうことがしばしばある。
40代になると体力的に不安を抱えるようになって他の仕事にしようと考えたり、生活の仕方が変わってきて他の職場を選びたくなったりすることは稀ではない。そのような理由であっても、介護業界で長年働いてきたからには今と同じかそれ以上の待遇で働ける職場がきっとあるはずだと考えるのももっともだろう。しかし、その目標が実現できずに悩みになってしまうことはしばしばある。
ベテランになったはずなのに、思ったような待遇で働ける転職先が見つからないのには二つの理由があるといえる。一つは体力的な問題であり、自分が自覚しているのならますますそれが原因である可能性が高い。体力的要求が高いのはほとんどの介護現場に共通することであり、それを問題に感じて転職しようとしていることがわかると採用する側も懸念しなければならない。高い待遇を与えて期待通りの働きをしてくれるとは限らないと判断してしまうのである。
もう一つの理由として有力なのが資格だ。いくら経験が長いといっても、資格という武器がないと期待が持てない人材になりやすい。資格を持っていないと人を指導する立場になりにくいため、結果として受け入れることはあったとしても高い待遇は与えられないのである。